宇宙飛行士向井千秋さんの旦那で医学博士の
向井万起男さんのエッセイ『君について行こう』を読みました。
実は昨年から読み続けてなんと5ヶ月もかかってしまいましたが、
決しておもしろくなかった訳ではありません。^^;
むしろすごくおもしろくて、いつの間にか自分も宇宙(飛行)に興味を持っちゃいました。
内容はふたりのなりそめから、向井さんが宇宙に飛び立つまでを
克明に書き記してあり、特に下巻は打ち上げまでの45日間の毎日を
日記のように書いてあるので、自分がその場にいるような感じで臨場感たっぷりです。
特に舞台はアメリカ。自分にとっては第2のホームなんで、想像しやすかったな。
宇宙飛行っていうとまだ宇宙旅行ではなくて、宇宙実験なんですよね。
だから宇宙飛行士ってすっごく大変な肉体トレーニングと
すっごく大変な実験のための勉強と訓練が必要で、
その上、宇宙という人類世界から離れたまったく孤立した世界で
命を懸けて仕事をこなさなきゃいけない超人なんだってことを
このエッセイを読んで初めて知りました。
案外こういうこと知らないもんですよね。
向井さん夫妻はお医者さんということで、こうした実験にはめっぽう強い訳ですが、
宇宙飛行士は機械にも強くなきゃいけない。
スペースシャトルに万が一のことがあったら、自分で直さなきゃいけない。
万が一宇宙で病気になっても、パニックになっても、誰も助けてくれない。
すべてにおいて「強い」人でないと務まらないまさに超人的業。
女性宇宙飛行士ということで注目を浴びる向井千秋さんと共に、
宇宙飛行士の旦那ということでも珍しい存在となる向井万起男さんの
状況や心境もおもしろいし、何より著者の妙に男らしさを主張しながら、
結局「君についていこう」と言ってしまう素敵な夫婦関係が垣間見れるのが、
ほのぼのしていて、なんかいいんですよね。
まぁ、ふたりとも相当変わり者ですけど。^^
実は仕事の関係で宇宙研究をしている博士と少しお付き合いがありまして、
その方はなんとこの向井千秋さんの宇宙飛行の際に宇宙実験を依頼されたというんです。
宇宙規模の話なのに、こんな身近に!って思うと
世界って小さいですよねー!(笑)